←HOME
  ←Back


↑INDEX

   

「潤いとキラメキのふるさと交流タウン」

徳島県井川町長 中瀧 清文 

 井川町は四国の真ん中にあります。四国の四県都をクロスに結ぶ、エックスハイウエーが、「四国三郎吉野川」を横切る所で、井川池田インターチェンジがある町です。町の花は「ナデシコ」で、刻みタバコで栄えた昔を取り戻そうと、タバコの銘柄から公募されました。吉野川の水運や、鉄道、国道が交わり、古くから刻みタバコや農林業で栄えていましたが、皆様方と同じく、大きな過疎と戦っている現在です。

 「心のジャンクション井川」をテーマに交流によるまちづくりに取り組み、平成3年神戸市で開催された過疎シンポジウムの席で、全国過疎地域活性化連盟会長賞を戴きました。

 前内田町長と受賞式に出席させていただきましたが、その後平成6年にまちづくりの友人達の支援を受け、町長選に辛勝させていただくことになるとは、自分自身びっくりしました。

 潤いとキラメキのふるさと交流タウンを目指す井川町の交流事業で、まず第1は、アメリカ合衆国のワシントン州、タクイラ市との姉妹都市交流です。昭和54年以来、井川中学校生を中心に、15回600名の交流が、家族を巻き込んだホームステイ方式で続いています。外国と交流すると日本の良さがよく見えてきます。また都市との交流では、全国大学生協との日本で初めての「大学の森」設置。これも阪神淡路大震災で仮設学生寮を提供したご縁で始まりました。大阪科学技術センターの異業種交流グループの方々の別荘を拠点に、棚田を活用したメイト文化村の建設。都市住民の方々と交流すると田舎の魅力が再発見できます。

井川スキー場 腕山(かいなやま)

小さなまちの大きな交流
姉妹都市〜米国ワシントン州タクイラ市
(平成9年5月来町時の交流模様)

 南国四国で想像できませんが、昭和2年にオープンした、かいな山スキー場がありました。年間1500人の利用客という実態でしたが、職員、町おこしグループが一体となって、平成9年に井川スキー場として、リニューアルオープンしました。今では11月から4月まで135日間、ナイターも含め、8万人が来場する、若者・家族・都市の方々が交流する活性化拠点となりました。直営のため、公債費比率が、県下1位2位を争うほど好転する副産物も生じました。

 「永遠に未完成」を合い言葉に、これからも住民の皆さんと協働で、過疎にチャレンジしてゆきたいと思います。

 

   

↑INDEX

   

世界一、視察者と見学者が多く訪れる町
 「いっきゅうと彩の里・かみかつ」


徳島県上勝町長 笠松 和市 

 この見出しは、PHPビジネスレビュー2006年新春号。13ページも割いて我が町の取り組みが掲載された。人口2092人(高齢化比率46%)、面積109q2、その他森林が86%を占め83%が人工林である。


温泉と郷土料理が大好評の月ヶ谷温泉と月の宿

 平成17年度視察見学者は、374件、3,833人、国内はもとより世界の国々からも訪れ、人口1人当たりでは世界一。

 その主な目的は、彩農業(高齢者を中心に年間2億5千万円と売り上げ、高齢者や女性の生き甲斐や健康増進にも役立っている)、ごみ処理(資源化80%2020年ごみゼロ、(ゼロ・ウェイスト)宣言の取り組み、NPO法人ゼロ・ウェイストアカデミーの活動)、5社の第三セクター(紅葉や柿の葉、桃や梅の花など料理のつま物など情報受発信をしている(株)いろどり。国土調査を中心にした測量設計コンサルタント(株)ウインズ。間伐から、地域材を使ったKKパネル住宅、土木公園用資材の設計施工まで手がける(株)もくさん。都市農村交流施設など町有施設を効率よく管理運営する(株)かみかついっきゅう。菌床シイタケほだ木の生産販売から生シイタケの生産販売までしている(株)上勝バイオ。)、全国棚田100選・樫原棚田オーナー制度、ワーキングホリデイー、県営高丸山千年の森、日本一のセンペルセコイヤ。

ごみ34分別が行われている日比ヶ谷ゴミステーション
従来の重油からバイオマス燃料に転換した木質チップボイラー

 月ヶ谷温泉は重油ボイラーから木質チップボイラーに変更。これによる二酸化炭素の年間削減量は558tCO2、1Q運動会による地域づくり、無排水浄化槽設備の導入、住宅整備による若者定住、世界初のSW橋の建設、旧校舎を事務所と住宅に改造文部科学省の「廃校リニュアール50選」に選ばれるなど住民と共に必然的にまちづくりに取り組んできたことが視察見学者の的になっている。

 昨年10月日本で最も美しい村連合を全国の七町村で設立、世界で最も美しい村連合加盟を目指す。地域の問題や課題を解決し、地域資源を利用することが、地域に活力を与え、視察見学者も増え過疎地域によい循環をもたらしている。

地域活性化グループ"1Q運動会"の活動
葉っぱをお金にかえるいろどり産業

 今年9月には世帯(加入率82%)で最大100Mbpsの光ファイバ網を利用した超高速通信情報サービスが供用開始、TVインターネット、IP電話が利用できるようになる。現在、高齢者がリモコン操作で簡単に使えるTVインターネットや彩農業に活用できるPCの開発をてがけている。

 常に真・善・美を追い求め、「21世紀環境倫理に基づく、持続可能な地域社会づくり」を目指している。

上勝町ホームページ

   

↑INDEX

   

四国のまほろば 美馬市
〜だれもが住みたくなるまちをめざして〜


徳島県美馬市長 牧田  久 

 美馬市は、平成17年3月1日に4町村(脇町、美馬町、穴吹町、木屋平村)が合併して誕生した新しいまちです。徳島県西北に位置し、吉野川、穴吹川といった日本に誇れる清流や剣山、竜王山、大滝山といった美しい山々など豊かな自然に恵まれ、古来より県西部の政治経済の中心地として栄えてきました。美馬市の名称は、郡の名前「美馬」にちなんでいますが、一説には、この地は古くから馬の産地として知られ、この郡が付けられたともいわれています。平家物語「宇治川の先陣」において描かれた名馬「池月」も、この地で生まれ育ったと伝えられています。特色ある歴史・文化が多く残り、市民は、ここに誇りと愛着を持ち、先人の受け継いできた美しいこの地域を守り続けています。

清流穴吹川で毎年開催している筏下り大会
重要伝統的建造物群保存地区に
選定された「うだつの町並み」

 現在、全国の過疎地域において、急速な人口減少や著しい少子・高齢化、財政の逼迫等により、限界集落が増加し、地域そのものの維持・存続が危惧されています。本市も、市内全域が過疎の指定を受けており、人口は減少し続けています。

 この人口減少の加速をくい止め、過疎地域という暗いイメージを払拭するために、何をすればいいか、何をしなければならないかを市民と行政が共に考え、チャレンジし、活動するという「共創・協働」を基本理念として、将来像をより鮮やかにイメージし、そのための施策を着実に進めていくことが重要と考えています。

 近年、人々は、生活に質やゆとり、くつろぎを求め、「物の豊かさ」より「心の豊かさ」を重視する傾向にあります。本市は、10年連続で水質四国一の「清流穴吹川」、重要伝統的建造物群保存地区に指定された「うだつの町並み」、四国最古の寺院立光寺の跡で国指定史跡の「郡里廃寺跡」等に年間30万人の人々が観光・レジャーを目的として訪れています。関西圏から約2時間という交通アクセスの良さも加わり、人口は減少しているものの、観光客を含めた交流人口は増加しています。今後は、この交流人口や交流居住人口の一層の拡大が、望まれるところであり、地域の個性・魅力を活かし、全国に発信することが必要です。そのために、本市では、「四国のまほろば 美馬市」(ここでは、まほろばを「文化の香り高く、周囲を山々で囲まれた、実り豊かな土地で美しく住みよいところ」と解しています)という将来像を掲げ、本市に住むすべての人々が誇りと豊かさを実感できるまちづくりを基本としながら、都市からの移住者や団塊の世代の回帰等も視野に入れ、都市部との交流や定住の促進を図り、都市からの人々を受け入れられる環境づくりに力をいれているところです。

国指定史跡「郡里廃寺跡」や
奈良時代からの歴史をもつ寺院が
数々建ち並ぶ寺町
阿波踊り(うだつの町並み)

 また、少子化の時代にあって、郷土を担う人材の育成が非常に重要となっています。本市では、未来を託す子供たち一人ひとりの個性を尊重し、多様な能力の伸長を図るため、各学校が企画立案した独自性のある事業を支援する「プラスワンスクール推進事業」を実施しています。郷土愛豊かで、進展する高度情報化・国際化社会で活躍できる人材の育成こそが、市の未来を創造するものと考えています。

 美馬市は、誕生して2年半、他の自治体とも同様に、厳しい行財政運営を強いられており、数多くの事業を実施することは難しく、そのため、期待する効果も充分には得られない状況です。しかし、このような局面にも、たゆまず努力を重ね、この過疎情報に掲載される全国の取り組みも大いに参考とさせていただき、全国に強力な情報発信ができるような施策の展開を図っていきます。

映画「虹をつかむ男」の舞台となった脇町劇場「オデオン座」(左)で行われている芝居(右)

 

   

↑INDEX

   

名産「中山栗」は日本一

香川県まんのう町長 栗田 隆義 

 まんのう町は、香川県の南西部に位置し、平成18年3月20日に琴南町、満濃町、仲南町の3町が合併し、誕生しました。面積194.17q2、人口約20,600人、世帯数約6,900戸のまちです。町名の「まんのう」は、日本最古で最大のため池「満濃池」にちなんでいます。毎年6月13日には江戸時代から連綿と続く「ゆる抜き」が行われ、本格的な田植えの時期を知らせる一大風物詩となっています。この満濃池周辺には、四国唯一の国営公園「讃岐まんのう公園」。春から夏にかけて牡丹、菖蒲、紫陽花などが咲き誇り、蛍も飛び交う「ほたる見公園」。小鳥のさえずりを聞きながらアスレチックや森林浴のできる「県営満濃池森林公園」があります。

ひまわり油
ひまわり畑

 この池の東南部に、過疎地域に指定されている旧琴南町の地域があり、平野からの山容が美しく、讃岐の名山「大川山」を含む、県内初の県立自然公園として指定された「大滝大川県立自然公園」を背に、ふもとには、昭和の初めに讃岐10景に選ばれた美霞洞渓谷や美霞洞温泉、道の駅「エピアみかど」などがあります。エレキテルを発明した平賀源内の書「物類品隲」に次のような一節で、この温泉について記録されています。
 「讃岐阿野郡川東村 奥林ニテ石壁アリ。
  高数丈余ニシテ 水石間ヨリ摘出ス。
  土人石ノ乳ト号ス。火傷ニ塗テ治スコト神ノゴトシ云ウ。
  最即チ地脂ナルベシ…」

 また、源内は宝暦12年(1762年)に江戸の湯島で開かれた第25回薬品会にこの温泉の水を出品したりもしています。

 自然の美しさだけでなく、徳島県との境近くの川奥地区では、気候や地形を生かし、そば栽培の体験や11月下旬から4月上旬にかけて「川奥そばうち道場」(そばうちの体験)を行っています。

満濃池ゆる抜き
大滝大川県立自然公園
美霞洞渓谷

 池の西部には、旧仲南町の帆山という地域があり、ここでは、毎年7月中旬に「ひまわりまつり」が開催されます。いつも太陽に向かい、元気をくれる大輪の花の向日葵で、この地区の畑一面が埋め尽くされる光景は、見事なものです。その向日葵から作る「ひまわり油」は、コレステロール値の低下や美容効果も期待できる町の特産品です。帆山地区から1つ山を越えたところにある「もみの木峠」。ここで空を飛ぶカラスを見て飛行原理をひらめいた二宮忠八。つくば科学万博に出展された翼長約8mの玉虫型飛行器模型のある二宮忠八飛行館では、日本初の飛行機を発明した二宮忠八のことだけでなく、飛行機の歴史についても学ぶことができます。

 このような水と緑に恵まれた自然環境と歴史・文化を最大限に生かし、人々がキラリと輝く「誰もが住みよい、住み続けたいまち、まんのう」を目指して、邁進していきたいと思います。

美霞洞温泉
満濃池

 

   

↑INDEX

   

名産「中山栗」は日本一

愛媛県中山町長 市田 勝久 

 中山町は、県都松山市の南方約28qに位置し、四方を伊予市、双海町、広田村、砥部町、内子町に隣接する東西8q、南北14qの菱形をなした山地性の盆地を形成しています。

 本町の総面積は75.42平方kmで、杉や桧などの人工林を中心として山林が約63%を占め、肱川(ひじかわ)の支流中山川沿いに開けた平地の少ない典型的な中山間地域であります。

 年間の平均気温は15℃、年間平均降水量は約1700o程度で、全般に温暖な気候ですが、内陸部にあるため冬期には年に数回積雪をみることもあります。

 本町は、古くから農林業を中心に栄えてきました。
 農業では、栗やトマト、葉たばこを中心に40品目以上の作目が栽培されており、最近では、中山間地域特有の温度差や標高差を活かした花卉栽培も増加しています。

 特に「中山栗」は歴史が古く、大洲藩主「加藤泰興」の参勤交代の際に、徳川3代将軍家光に献上したところ、ことのほか賞賛されたと伝えられており、現在でも全国有数の産地としてそのブランドを確立しています。

 前述のとおり本町の産業は、古くから農林業を基幹産業としてきましたが、農産物価格の低迷、農業従事者の高齢化、担い手の減少などによって、第3次産業を中心とする産業構成に変遷しつつあります。

名産「中山栗」
花の森ホテル(右上)と遊栗館(左下)


 しかし、まちの発展のためには、農業や林業の再生と農林業に伴う新たな観光・加工事業の起業が鍵であり、近年ではグリーン・ツーリズムなど都市と農村の交流によるまちづくりを積極的に進めております。

 都市住民の受入施設といたしまして、「クラフトの里」や「花の森ホテル」、「遊栗館」、「特産品センター」などの施設を整備しておりますが、「クラフトの里」では木工加工やそば打ち体験を、「花の森ホテル」では宿泊を、また「遊栗館」や「特産品センター」におきましては農産物の直売、農産加工品の販売など、体験・滞在型の都市農村交流を推進しています。

クラフトの里でのそば打ち体験
新鮮な野菜や果物が並ぶ
特産品センター 産直市


 農業や農村景観など地域資源を活かしたまちづくりを展開してきた本町でも平成の大合併により、本年度末の合併を目標に1市2町(伊予市・双海町)による対等合併協議が進んでいますが、引き続き地域の特色を活かしたまちづくりを推進し、地域活力の強化に努めなければならないと考えております。

 愛媛へお越しの際にはお立ち寄りいただきますとともに、名産「中山栗」をぜひ一度ご賞味ください。

 

   

↑INDEX

   

「活力とうるおいのある快適環境のまちづくり」

愛媛県五十崎町長  森永 隆男 

 五十崎町は愛媛県の南予に属し、県都松山市へ43kmの所に位置する東西10km・南北6km、面積38.49km2で山林が約68%を占め、小田川流域の平坦部を中心とした人口約6,000人の中山間過疎地域であります。

 中心を流れる一級河川小田川は全国ふるさとの川モデル河川として建設省から最初の認定を受け、多自然型工法による人、緑、いきものにやさしい川のモデルとして多くの関心をいただいております。

ふるさとの川モデル河川「小田川」
大凧合戦
400年の伝統を誇る日本三大大凧合戦
(愛媛県民俗無形文化財)

 また、この小田川で5月5日に開催いたします日本伝統的工芸品に指定された手漉和紙で作成した凧による愛媛県無形民俗文化財大凧合戦は、400年の伝統と日本三大大凧合戦の1つとして県内外から5万人の観客を集める一大イベントとなっております。

 五十崎町は「空にはばたき」「緑に光り」「水に輝きを」をキャッチフレーズに『活力とうるおいのある快適環境のまちづくり』をめざしており、大きな財産である神南山には「ふるさとの森整備事業」として千本桜の森を始め町民記念樹の森、照葉樹の森、また五十崎特産の手漉和紙の原料であるみつまたの森を配し、頂上にはパラグライダー基地の整備をするなど、町民だれもが親しみ憩える公園づくりを、またラブリバー計画による柿原川のホタル護岸の整備、平成11年7月日本の棚田百選に認定された泉谷の棚田保全等、自然を活かした町づくりをすすめております。

「泉谷の棚田」(日本棚田百選認定)

 五十崎町においても過疎の波はさけて通れませんが町づくりには定住人口を確保することが必須条件であると思います。

 このために町では定住人口7,000人をめざし、低廉な価格で提供出来る宅地造成を積極的に実施し、すでに120区画を分譲いたしておりますが、公募ごとに2倍以上の申込みがあり順次造成可能地を選定し、造成を進めております。

 財政事情非常にきびしい折りではありますが、住民一体となり、人にやさしいだれもが住んでよかったと誇れる自然を活かした清流小田川と大凧合戦の里の町づくりに努力をいたしております。  ぜひ一度お立ち寄りください。

   


↑INDEX

   

「過疎の現実と向き合う」

愛媛県西予市長  三好 幹二 

 数年前の市内某地区での市政懇談会のやり取り、担当者「この地区の10集落の内、限界集落が9 集落あります。」私(市長)「ちょっと待ってくれ。集落数が一つ間違っている。先般の説明では、 11集落であったと思うが」担当者「市長、実は数日前に一集落一人の方が死亡されまして、一集落 が消滅しました。」
 一集落が消滅した現実に唖然といたしました。元々、二十数戸あった集落が日本の高度成長期に 若者が都会へ流出、さらに農林業の衰退と共に、集落に残った方々が高齢化して一人欠け、二人欠 けの結果であります。

惣川地区大窪地域
惣川地区藤の内地域から望む
応援隊通信を配る、増井応援隊


 私共の西予市は、平成16年4月に五町が合併し誕生した市であります。旧五町の内、四町が過疎地域指定を受けており、合併後は全地域が過疎地域指定となりました。私の出身が旧町で過疎地域外であったため過疎とか限界集落に少々疎いところがありましたが、上記の懇談会で過疎の現実を目の当たりにして、中山間を多く抱える当市として過疎・限界集落問題を真剣に市の重要課題として取り組まなければと、意を決した瞬間でありました。
 当市がこの課題を取り組む過程で気付いたことは、既に限界集落が23%に達し、準限界集落まで入れると70%近くになり、足元に集落維持機能が著しく支障を来たしつつあることです。特に該当集落住民の中で集落に住んでいる意義や希望を失いつつあること、いわゆる心の空洞化が進んでいることです。合せて、行政は何もしてくれないという不信感が漂っていることです。
 当市では、この対策として「生き活き集落づくり事業」を立ち上げ、まずモデル集落を指定してモデル地区で十年後を目途とした集落づくり計画の策定をしていただく活動を進めています。また、国の集落応援隊の制度を活用し、既に3名が東京や神奈川から来市して、地域で活躍いただい
ています。ここ一年間でも、少しずつでありますがモデル地区の方々の心の空洞化が埋まりつつある感じを受けています。

集落づくり計画にむけた
地域住民と村田応援隊との協議
地域の小学生とEM菌団子つくりの
長南応援隊


 過疎地域や限界集落を負の遺産として捉えたならば、当然切り捨てられる存在でありましょう。
過疎地域を日本の原風景と捉え、多面的機能や国土保全機能と合せて、大切な古里であることを再認識したならば、日本の将来に無くしてはならないファクタとなります。
 今こそ、過疎地域が今後の日本において担うべき役割を都市住民に周知して理解度を高め、都市と過疎地域が人口移動、投資可能性などを含む政策誘導を必要としていると思えてなりません。
 今年10月には、当市を中心に愛媛県で初めて過疎シンポジウムが開催される運びです。全国各地の過疎地域で共に悩みを共有する方々、強い意志で過疎と立ち向かっている方々の知恵をいただき多いに過疎問題を議論したいと思っています。ご来市を心から歓迎いたします。


   

↑INDEX

   

「モネの庭」マルモッタンを中心とした活性化

高知県北川村長 寺尾 幸次 

 北川村は高知県の東部に位置し、面積196Km2、林野率は95%、村の中央部を北から南の太平洋に向かって、奈半利川が貫流しており、その両岸に23の集落が点在している。人口は昭和35年の調査では6,000人であったが、平成15年には1,591人に激減、高齢化率も37.7%と激しい過疎化、高齢化の波に洗われている中山間地域であります。この間村も林構、農構、山振等あらゆる事業を導入し努力を重ねてきたが、社会の変化には遠く及ばず現在に至っている。

中岡慎太郎の生家

中岡慎太郎館

 村では近年、安全、安心、そしてやすらぎの里を目指して、総合福祉センターの設置、シルバーハウスの建設また日本有数の泉質を誇る森林センター北川温泉、幕末に坂本龍馬と共に活躍した中岡先生を顕彰する中岡慎太郎館、また北川村「モネの庭」マルモッタン等を開設開発し、福祉の充実、交流人口の増大に務めています。

 特に「モネの庭」は平成12年4月開園以来61万人余りの来客があり高知県東部の観光の拠点となっています。平成12年11月には、高知報道12社会により、龍馬賞を受賞しました。その理由として<開園以来6ヶ月にして16万人を超える入園者があり、その着目点の珍しさや整備状態が好評であり県内の過疎に悩む自治体の多い中で、北川村のこの試みは、新しい自治体の活動、地域活性化策として注目されその意義を高く評価する>というものでありました。

北川村 「モネの庭」 マルモッタン 水の庭

北川村 「モネの庭」 マルモッタン 花の庭

 この北川村「モネの庭」マルモッタンは、フランスの印象派の画家クロード・モネが自国のジベルニーの自宅に造った庭をクロード・モネ財団アカデミー・ボザール及びマルモッタン美術館の協力によって北川村に忠実に再現したものであり、庭は花の庭と水の庭とから構成されております。特にモネが努力したが咲かせることが出来なかった青い睡蓮が6月から10月にかけて咲き訪れた人々の目を楽しませてくれます。この庭の名付け親であるアカデミー・ボザール終身書記アルノード・ドートリーヴ氏や、マルモッタン美術館長シャン・マリー・グラニエ氏、オルセー美術館主任学芸員シルビーパタンさんも再三来園され、年々良くなっており本家にも勝るとも劣らない立派な庭になって来たと賛辞をいただきました。皆様方にもぜひ一度足をお運びいただきたいと思います。

 村としても、これからの住民の幸せのためには、足腰の強い自治体でなければと近隣4町村と平成17年2月の合併を目指して法定協を立ち上げて協議を進めています。

 

   

↑INDEX

   

「四国のいのち、水源の里」

高知県土佐町長 西村 卓士 

 土佐町は四国のほぼ中央に位置し、人口は約4600人、面積は212.11km2でその内、森林が占める割合は86%と自然と水が豊かな農畜林業が基幹産業の町です。
 町は東西に流れる吉野川及び支流に沿って集落が形成され、昭和48年に建設された早明浦ダムは「四国のいのち」と呼ばれ、四国四県に分水し多くの人々の暮らしや産業を支えています。

「四国のいのち」早明浦ダム

褐毛和種「土佐赤牛」

 町では、吉野川上流域に位置する豊かな自然環境を保全するため、「地域環境の循環と保全」をキーワードに、環境保全型農林業による安心・安全な食と住の提供や水環境の改善による吉野川の水質保全のため、平成8年度に土佐町下水道基本構想を策定し、平成28年までに全町下水道整備率100%を目指して取り組んでいます。
 町は、平成12年度に循環型社会の実現のため、畜産業から出る糞や生ゴミ等を利用した堆肥センターを建設し良質の堆肥製造に成功しました。そのことをきっかけに、平成13年、町、生産者、農協の3者で吉野川の上流域の自然と水資源を守るため「地域資源の循環と環境の保全」について共同宣言を行いました。
 「環境」をキーワードに、環境の国際基準であるISO14001の認証を取得して安心安全な農作物を都市の消費者に提供しています。このような取り組みが評価され、平成18年度には優良事例表彰で全国過疎地域自立促進連盟会長賞を受賞しました。
 また、平成20年度には環境保全型ビジネス推進事業として、四国初の米粉の製造施設を建設し、米粉製品の加工販売だけでなく、米粉用米の栽培等、一貫した生産体制で新たなビジネスと雇用の創造を図ります。

森の工場(間伐、搬出作業)

高須地域の棚田の風景

 畜産では、和牛の土佐褐毛和種の産地として高知県ではトップクラスを誇り、土佐赤牛や嶺北ビーフの名称で県内外に流通しています。また、酪農も行われていて、れいほく高原牛乳として出荷されています。
 吉野川流域は嶺北林業として全国に銘打っており、林野率86%という町にとって、林業は長い歴史を持つ産業であり、町の経済を担う基幹産業です。森林は、木材生産の場であると同時に、水源の涵養や地球温暖化の防止といった公益的な機能や森林セラピーなど様々な役割が期待されています。
 その森林が安定的に木材を供給し、多目的な機能を持続的に発揮していくことができるよう、自然環境に配慮しながら、役割に応じたゾーニングに基く適切な森林管理や作業道などの基盤整備、「森の工場」を生産基盤とする地域林業の再生に取り組んでいます。
 また、環境保全型林業の取り組みとして、森林認証(SGEC) を取得しました。これは吉野川の水源地の木材を使った家づくりを通じて、生産者と消費者が顔の見える取り組みの中で、環境に配慮した信頼と安心な木材を供給するとともに、水源地の山の保全を目的としています。持続可能な森林の管理を行うことにより、生物多様性に富み、水と土壌を守り温暖化防止に役立つ森づくり進めることで、人と森、山と町を結び、元気な循環型社会の構築と、地球に優しい林業の取り組みを推進していきます。

土佐町堆肥センター

米粉製品(米粉パン、ケーキ等)

 

   


↑INDEX
←HOME
  ←Back

© 2000-2012 全国過疎地域自立促進連盟 All rights reserved