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いま世界のあらゆる分野で情報化の波がうねっています。わが国では、平成12年秋にいわゆるIT法が制定され、官民あげてIT革命が進行し、国からは様々な支援措置もとられています。
過疎自立促進法では、過疎地域における情報化の推進が過疎対策の新たな目標となりました。過疎地域では、情報化という手段によって、地理的・自然的な制約、交通条件などのこれまでのマイナス面を乗り越えて、新たな活性化への道を歩む絶好のチャンスです。
ここでは、全国の過疎市町村の中から先進的な情報化施策に取り組んでいる事例を紹介します。

紹介する事例は、現地に赴いた調査、公開されている資料や文献などから取りまとめました。

 


紹介事例

・北海道オホーツク地域
 広域圏において官民連携によりインターネット事業などの情報化を進めてきた。

・福島県西会津町
 健康づくりのために情報化に取り組み、CATVの導入により、保健・福祉・医療の総合システムを構築した。

・奈良県野迫川村
 村内の全世帯にテレビ電話を配備し、テレビ会議システム、VODシステム、遠隔医療システムによる情報化を推進している。

・徳島県上勝町
 女性や高齢者が生産できる付加価値の高い「つまもの」が市場で優位に立たてるよう情報化を進めてきた。

・大分県大山町(大山町は、平成17年3月22日に合併し、日田市になっています。)
 CATVによる総合マルチメディア情報システムと地域イントラネットによる情報ネットワークを構築した。

(注)1
 各事例の人口、世帯数、高齢者比率及び若年者比率は平成12年国勢調査、面積は平成12年国土地理院による数値です。
(注)2
 文中の赤色の文字は、その語句の説明が別画面にあり、クリックするとその画面を表示します。
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【情報化のポイント】

 このような取りまとめの中で、過疎市町村における情報化のポイントとして全般的に次のような留意点が浮かび上がってきました。

1 「情報化」は手段である
 よく言われることであるが、「情報化」を目的にしてしまい、はき違えているケースも多い。地場産品の売上を伸ばすためなのか、地域に新たな雇用を産み出すためなのか、住民の健康を維持するためなのか、その理由は様々である。何をするための情報化なのかを明らかにする必要がある。
 昭和50年代半ばのまだ早い段階で情報化に取り組んだ大山町は、農村と都市との地域格差をなくしていくためには、何よりも情報の格差をなくしていくという目的と当時としては的確な先見性を持って事業を推進している。

2 情報化のきっかけは足もとから(資源の有効活用、不利な条件の克服など)
 情報化をどこから進めるか、という点であるが、それぞれの地域が持つ資源や強みを何とかしたい、あるいは不利な条件を克服してプラスに転じたい、というようなところからスタートしている事例が多い。例えば、西会津町では平均寿命を延ばしたい、という動きの中から情報化による健康管理を行ってきた。
 情報化には特別にたいそうな理由が必要な訳ではなく、今進めていること、取り組んでいることや地域にある資源が情報化によってどう変化するのか、という視点を持ち、身近にあるものを見つめ直すことが重要であると考えられる。

3 時間との戦い
 情報を取り巻く環境や技術は、日進月歩ならぬ分進秒歩と言われている。緻密な計画を作り情報化を進めても、実現する頃には計画そのものが陳腐化してしまう恐れもある。例えば、オホーツク委員会の取り組みは、構想が出されてから1年足らずで実現までこぎ着け、ある部分で果たすべき役割が終了したという判断があれば、その部分の撤退も含めて検討されている。完璧な計画でスタートするよりも、走りながら考え組み立てていくような柔軟な対応が必要である。

4 使うノウハウ、支える体制づくり
 情報化というと、基幹となる回線や機器類といったインフラ整備に注目が行くが、実際に有効活用されるかどうかは、情報を使うノウハウや、提供される情報を読みとる力、活用する体制が問題なのである。立派な情報センターがなくても情報先進地といわれるところは数多い。上勝町のように、お年寄りでも抵抗無くコンピューターに入力ができるように特別の入力機器を作ったり、データの読み方を集落単位で講習したりといったように、地域住民など情報を利用する人たちのデジタルデバイドの解消や、情報リテラシーの向上が必要である。
 また大山町は、CATVの自主番組の制作では、アナウンスのコメントをデータベース化して、役場のすべての職員が番組制作に携わることができるようにしているが、特に過疎市町村では今いる職員や限られた資源を最大限に活用する体制づくりも重要である。



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